2021年10月14日にNTT Docomoで大規模な通信障害が起き、アンテナの横に「H」と表示される報告が多数ありました。
毎日利用している携帯電話/スマホはいまや生活必需品であり、急に電波が繋がらなくなると仕事やプラーベートにも重大な問題が生じてしまいます。
- 急に3Gになって電波が繋がらない
- 場所によってはH表示になる
- 中華スマホがH表示になる
などこのページにたどりついた方はなんらかの電波のトラブルに見舞われいると思います。
今回はそんな「電波マークがHや3Gになってしまう」ことの原因について解説します。
アンテナ横に4G/5Gが正常な表記

スマホの右上にある電波表示は三角アンテナ(4本アンテナ)の左に「4G」もしくは「5G」の表記がされている状態が正常な状態です。
「4G/5G」の場所にはデータ通信をどの電波で行っているか、「三角アンテナ」は音声通話が可能かどうかを示す表示がされています。
3G表示、H表示の意味は?
スマートフォンに使われる電波は日々進化しており、この10年で通信速度も数十倍にもなっています。
その電波は3G>4G>5G回線といったように新しいものが出てきましたが、さらに3G>H>4G>4G+>5Gと細かく分類できます。

通常はインターネット用には速度の速い4G/5Gの電波を使用しますが、通信障害などの理由により3G通信しかできなくなることがあります。
そういった場合に表示されるのが「3G/H」のマークで、低速電波しか拾えていない状態(弱電状態)を表しています。
電波マークが3G/Hになってしまう原因
電波マークが正常に表示されない原因は多数あり、一概に特定することは困難です。
一つずつご紹介していきますので全てを試してもらうことを推奨します。
1:キャリア側の通信障害

災害時などで電波が混線している時やキャリア側での通信障害が起きてしまった場合、
一定区域もしくは全国的に4G/5Gの通信ができなくなることがあります。
こういった場合はSNSで同様の障害報告が多数上がっているのでTwitterなどで検索をしてみましょう。
▼こんなツイートがトレンドに入っていたら通信障害かも?
こういったキャリア側でのサーバーエラーにより弱電状態になってしまった場合はこれといった対処方法はなく、待つしかありません。
地域によってはエリア外の可能性も・・
山岳地帯や、都市部でも周辺の建物の関係次第で電波が届かない場所になってしまうことがあります。
3大キャリア勤務の私も稀にそういった報告を受けることはありますので、大手キャリアと言っても例外ではなく、お住まいの地区によっては別のキャリアへの乗り換えを余儀なくされてしまうこともあります。
キャリア側では特定の住所が弱電かどうかを調べることができますので、自宅がそういった場所か確認したい場合は契約キャリアに一度ご相談ください。
SIMカードが原因

次に考えられる原因はSIMカードがうまく認識されていないことです。
都市部に住んでいてエリア的には問題なさそうな場合、しばらくは使えていたが急に使えなくなった場合などはこちらを疑いましょう。
SIMが認識されていない・ズレている

SIMカードが認識されていない場合は4Gすら立たなくなり、圏外になる場合が一般的ですが、認識程度によっては3Gのみ掴めてしまう場合もあります。
一度SIMカードを抜いていただいてきちんとはめ込みを確認した上で挿しなおしましょう。
ただSIMカード挿入は大半の人が慣れていない作業なので
1.抜くときにはずみで飛ばさない(SIMを紛失しない)
2.入れるときにはめ込みが甘く、SIMを破損させない(SIMを折らない)
の二点には十分注意をしてください。
▼この表記が出て入ればSIMが認識されてません
SIMの挿しなおしをしてもSIMの認識がされない場合はスマホの故障が考えられます。
最寄りのショップで修理に出しましょう。
スマホの設定が原因

スマホの設定によって4Gが繋がらなくこともあります。
設定項目はたくさんありますのでそのどの項目を見ればいいか一つずつ解説します。
データ通信の制限にかかっている
この機能は、従量課金制(使ったデータ分だけ料金がかかる)プランにしている方などが使いすぎないように設定する機能です。
データ制限の項目のラインにかかってしまうと一切のデータ通信はできなくなるので4G表記はでなくなりま
ますが、データ警告の項目だけだと警告通知がくるだけのお知らせ機能として使えます。
使い方によっては便利な機能ですが、ほとんどの人に必要ない機能なので必要なければオフにしましょう。
▼モバイルネットワーク>アプリの「データ使用量
▼データ警告とデータ上限の項目をオフにしましょう
機内モードになっている
▼右上に飛行機の表示があれば機内モードです
この機能に関してはほとんどの方が知っていると思いますので細かい説明は省略します。
病院や、文字通り飛行機の中など電波を飛ばさなくてもいいときに使います。
▼設定>ネットワーク>機内モードをオフにする
優先ネットワークが3G になっている。
あまり設定を変えるような項目ではありませんが。
この機能が4G/5G以外になっていると正常に電波を受信しません。
▼モバイルネットワーク>優先ネットワーク>一番上を選択
APN設定ができていない
APNとは各キャリアのインターネット用の電波を受けるための認証のようなもので、少し違いますがWiFiのパスワード設定のようなものをイメージしてもらうといいです。
音声通話だけならSIMを挿していれば使えますが、インターネット用の電波に繋げるためにはそのキャリアごとのAPNというものを設定する必要があります。
このAPNが正しく入っていないとアンテナが3Gのみの表示になり、電話だけできてネットが繋がらないという状態になります。
設定方法は以下になります。
▼設定<ネットワークとインターネット>モバイルネットワーク
▼アクセスポイント名>APNの項目を確認
この画像のように進み、APNが正しく入っていることを確認します。
この項目にあらかじめない場合は右上の+から手動入力となりますが入力方法は各キャリアHPに記載がありますので確認してください。
ただ、APNに関してはかなり不安定なものなので設定しても数時間は繋がらなかったりすることはよくありますのでこれを設定しても改善しない場合は時間をおいてもらうか、一度削除して再度入れなおすということも大事です。
ただ表示領域が足りていないだけ

最近はノッチが大きい機種や、高齢者向けに文字が大きい機種などが増えていますので単純に表示領域が小さすぎて省略されてしまっているケースもあります。
もしネットが繋がる状態で4G表示がない場合であればただ省略されているだけなので気にしなくても大丈夫です。
どうしても表示させたい場合はおそらく「電池残量パーセント表示」が原因なので設定の中のバッテリー項目を確認してみるといいでしょう。
アプリの問題
4G/5Gの表記が出ている場合は機能的にはネットに繋がるはずです。
ただこの状態でもネットに繋げないのであればアプリ側に原因があると思います。
Googleが開けないようであればGoogleアプリをストレージ削除をしてみるかアプリを立ち上げなおす。
電話ができないようであれば電話アプリを再起動する、といった感じで対応しましょう。
スマホそのものの原因

使用端末の内部のアンテナの故障
物理的に故障していることもあります、この場合は原因特定は難しいですがこの場合は修理となります。
修理の際は基本的にショップを推奨します。
そもそも対応していない
対応していないSIMフリー端末などで使用キャリアの適正周波数をカバーできていない機種を使っている場合や、中華スマホなどで国内使用に適していない場合です。
この場合はそもそも技適マーク問題にも触れてくるので以下記事を念のため読んでみてください。
参考記事:「技適マークが無いスマホをWi-Fiのみで使うのは違法?」
それでも改善しない場合
ここで紹介した方法で改善しない場合は残念ながら故障の可能性が高いです。