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800億円赤字決済の楽天モバイルが今秋のプラチナバンド獲得で勝負をかける。

楽天グループは8月10日に、2023年度第2四半期(4~6月期)の決算説明会を開催した。

その中で、楽天モバイル単体の売上収益は522億円(前年同期比13.3%増)でNon-GAAP営業損失は789億円、楽天モバイルを含むモバイルセグメントでは売上収益が801億円(前年同期比0.9%減)でNon-GAAP営業損失は824億円と発表しています。

6月に開始した新料金プラン「Rakuten最強プラン」により、ユーザー当たりの平均売上は向上しており、営業損失は2022年度第1四半期をピークに減少傾向にあるとのことです。

また、契約者数の減少も0円プランが廃止された時がピークではあったが徐々に回復しており、現在は500万契約が目前となっています。

Rakten最強プラン

そして、モバイルは今年6月に開始した「Rakuten最強プラン」での人口カバー率99%の再度アピールも行っており、人口カバー率99%のエリアで高速データ通信無制限であることをあらためて紹介している。

「Rakuten最強プラン」

従来ではパートナー回線以外のエリアでは5GB/月までだった高速データ通信容量を、地域問わず無制限とした新プラン。

参考:パートナーエリア内の5GB制限が撤廃。楽天モバイルの最強プランで起死回生を図る

しかし、東名阪エリアでは他キャリアの回線が強くなっているため、今秋にはKDDIとの契約に基づき新たにローミングサービスを開始し、エリア改善を実現すると話しています。

プラチナバンドは?

楽天モバイルは参入当初からプラチナバンドの獲得を求めており、今秋にも予定されている700MHz帯の新周波数の割当の獲得も狙っています。

新たに就任した代表取締役共同CEOの鈴木和洋氏「700MHz帯については、すでに準備を進めている。あくまで総務省から割当していただければ、ということだが、早くて本年末には最初の電波を発射できるかな、と思っている」と語っています。

鈴木和洋

1959年9月生まれ。慶応義塾大学経済学部を卒業、同年4月に日本IBMに入社。 営業部長などを務めた。 その後、日本マイクロソフト執行役やシスコシステムズ会長などを歴任し、2022年4月に楽天グループ専務執行役員に就いていた。2023年8月に楽天モバイル代表取締役共同CEOに就任した。

【泥舟】楽天モバイルからついに共同CEOが辞任 !

700~900MHzような低周波数の帯域は携帯電波の使用に適しており、「プラチナバンド」とも呼ばれていますが、これを獲得できて初めて他3キャリアと肩を並べることができるといえます。

総務省は今年の秋に700MHz帯で新たな周波数を割り当てる予定であり、楽天モバイルが獲得することが濃厚とされています。

それにより、ついに楽天は念願のプラチナバンドを手に入れることになるため本格的にMNOとしての活躍が期待されることになるでしょう。